プログラミング言語SML#解説 4.1.0版
III 参照マニュアル

Chapter 15 序論

III部では,言語,ライブラリ,smlsharpコマンド,システム及び外部インターフェイスを含むSML#のシ ステム仕様を定義する. 第I部で述べた通り,SML#はThe Definition of Standard ML[5]と後方互換性のある言語である. The Definition of Standard MLには語彙と文法の定義に加え,静的意 味(型チェック仕様)および動的意味(評価の仕方)が意味関係を導く導出シス テムとして定義されている. しかし,SML#は,それ自身で完結した謂わば閉じた系である Standard MLと異なりCとの直接連携,SQLのシームレスな統合等を含むオープン な系であり,これらの機能を含む形式的かつユーザの理解に貢献するような簡潔 な定義手法は未だ確立されていない. そこで,本参照マニュアルでは,言語の型の型の性質と意味を,必要に 応じて,日本語による注釈として与えることにする.