SML#は,
前章で述べたC言語とのシームレスな直接連携機能を通じて,
マルチコアCPU上で並行に動くスレッドを直接サポートします.
SML#は
2つのマルチスレッドプログラミング方式を提供します.
ひとつは,
OSが提供するPOSIXスレッド(Pthread)ライブラリを直接使用する方式です.
もうひとつは,
軽量細粒度スレッドライブラリMassiveThreadsを利用する方式です.
いずれの方式においても,
SML#で書いたルーチンを,複数のスレッドで,
OSやMassiveThreadsが提供するスケジューリング機構をそのまま利用して
並行に動かすことが可能です.
本章では,SML#を用いたマルチスレッドプログラミングの
概要を学びます.