プログラミング言語SML#解説 3.7.1版
Chapter 1 はじめに
本書は東北大学電気通信研究所で開発された関数型プログラミング言語 SML#の公式ドキュメントです. SML#の概要, チュートリアル, SML#言語とライブラリの参照マニュアル, ツールの情報, さらに, SML#の内部構造に関する詳細な記述, 等を含む総合ドキュメントを意図しています.
関数型言語に慣れた人はもちろん,これからプログラミングを始めようと する人にも,SML#言語を使って高度なプログラミングを書き始めるために 十分な情報を提供します. 特に,第II部のチュートリアルは,関数型言語の基 本的な考え方やMLプログラミングの基礎を含んでおり,ML言語の手軽な教科書と しても使用できます.
SML#は,これら教科書で書かれたStandard MLと後方互換性のあ る言語です. ネイティブコードコンパイラですが,対話型プログラミングもサポート しており,だれでも手軽にMLプログラミングを楽しむことができます. さらに,SML#が実現しているC言語とのシームレスな連携などの 機能は,高度で信頼性の要求される本格的な実用的システムの開発にも威力を 発揮すると信じています.
本ドキュメントを参考に,SML#プログラミングをお楽しみくだ さい. 不明な点や要望等は著者にご連絡ください.
2017年6月
大堀 淳 上野 雄大
東北大学 電気通信研究所